THE W 2020を制した吉住の衝撃!決勝順位と審査員票の内訳を徹底解剖
日本テレビ系列で生放送された女芸人No.1決定戦「THE W 2020」。第4回を迎えたこの大会は、歴代屈指のハイレベルな激戦として、お笑いファンの間で今なお語り継がれる伝説の夜となりました。ピン芸人、漫才師、コント師がそれぞれのプライドを懸けて激突する中、圧倒的な世界観と卓越した演技力で栄冠を勝ち取ったのがピン芸人・吉住です。
事前の下馬評を覆す波乱の連続、大混戦を極めたブロック予選、そしてテレビの前の空気を一変させた圧巻のネタまで、あの夜のスタジオには尋常ならざる緊張感が漂っていました。本稿では、最終決戦の採点内訳や審査員票の詳細、視聴者を唸らせた名ネタの数々、さらには大会の舞台裏で起きていたドラマまで、取材記者の視点から徹底的に紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:第4代女王に輝いたのは吉住。最終決戦では「6対1」の圧倒的票差で紅しょうがを破り優勝を果たす。
- 要点2:1本目の「女審判」、2本目の「銀行強盗」と、狂気と哀愁が交差する緻密な一人コントが審査員から絶賛を集めた。
- 要点3:スパイクの無念な出場辞退やAマッソの映像漫才論争など、賞レースの歴史を大きく変える転換点となった。
【最終決戦の結果】吉住が6票を獲得して完勝!紅しょうがとの熾烈な頂上決戦
2020年12月14日に行われた決勝戦。激闘のAブロックを勝ち上がったのは、しゃべくり漫才の確かな実力を見せつけた紅しょうが(熊元プロレス・稲田美紀)。一方、強豪ひしめくBブロックを圧倒的なネタの破壊力で制したのが吉住でした。東西の実力派対決となった最終決戦は、大会の歴史に残る名勝負として幕を開けます。
先攻の紅しょうがは、持ち味である濃密なキャラクターと軽妙な掛け合いを前面に押し出した漫才を披露。後攻の吉住は、銀行強盗の人質になりながらも犯人に恋心を抱いてしまう行員を演じたコント「銀行強盗」でスタジオを独自の空気感に染め上げました。笑いの量と物語の完成度、その双方が極限まで研ぎ澄まされた戦いとなりました。
| 審査員 / 投票枠 | 投票先 | 決戦の評価ポイント |
|---|---|---|
| ヒロミ | 吉住 | 一人芝居としての完成度と脚本の緻密さを評価 |
| 久本雅美 | 吉住 | 独特な世界観への引き込みと狂気的な笑いを絶賛 |
| ハイヒール・リンゴ | 紅しょうが | しゃべくり漫才の技術と舞台度胸を高く評価 |
| 田中卓志(アンガールズ) | 吉住 | コントの設定のオリジナリティと演技の細部を支持 |
| 哲夫(笑い飯) | 吉住 | ネタの構成力とボケの質の高さを理由に挙げる |
| 川島明(麒麟) | 吉住 | 終盤に向けた熱量の高まりと笑いの爆発力を評価 |
| 視聴者データ投票 | 吉住 | 視聴者からの圧倒的な支持票(吉住の獲得) |
開票の結果は、吉住が6票、紅しょうがが1票。ハイヒール・リンゴが紅しょうがの正統派漫才に意地の1票を投じたものの、審査員・視聴者の大半を巻き込んだ吉住が圧勝を収め、優勝賞金1000万円と第4代女王の座を手にしました。
【ファイナリスト一覧と波乱の舞台裏】スパイクの辞退とターリーターキー繰り上げ出場
「THE W 2020」は、本番直前まで激震が走った大会でもありました。決勝進出者10組が発表された後、予選を勝ち抜いていた実力派コンビ・スパイクが、新型コロナウイルスの陽性判定を受けて無念の出場辞退を余儀なくされたのです。
この緊急事態を受け、準決勝の次点となっていた人力舎所属のターリーターキーが急きょ繰り上げ出場を果たしました。準備期間が極めて短いプレッシャーの中、ターリーターキーはAブロックで堂々たるネタを披露し、会場を沸かせる大健闘を見せました。
| ブロック | 出場芸人(出番順) | 勝敗・結果 |
|---|---|---|
| Aブロック | TEAM BANANA | 2連勝後、第3試合で敗退 |
| オダウエダ | 第1試合でTEAM BANANAに敗退 | |
| にぼしいわし | 第2試合でTEAM BANANAに敗退 | |
| ターリーターキー(繰り上げ) | 第3試合で勝利後、第4試合で敗退 | |
| 紅しょうが | 第4試合勝利(最終決戦進出) | |
| Bブロック | Aマッソ | 第1試合でゆりやんに惜敗 |
| ゆりやんレトリィバァ | 第1試合勝利後、第2試合で吉住に敗退 | |
| 吉住 | 3連勝(最終決戦進出・優勝) | |
| はなしょー | 第3試合で吉住に敗退 | |
| ぼる塾 | 第4試合で吉住に敗退 |
大会システムは、各ブロックで1組ずつ勝ち残っていく「勝ち残りノックアウト方式」を採用。初出場の新星から賞レース常連組までが入り乱れ、1試合ごとに勝者が入れ替わるスリリングな展開が視聴者の目を釘付けにしました。
【ネタ詳細】吉住が放った狂気と哀愁のコント「女審判」と「銀行強盗」の凄み
吉住の優勝を決定づけたのは、他を寄せ付けない圧倒的な一人コントの解像度でした。Bブロック初戦で披露したネタが、伝説となった「女審判」です。
野球の試合で球審を務める女性が、かつて恋人だった男性選手に対して私情と審判コールを交錯させていくという奇抜なシチュエーション。判定コールの中に未練や恨み節を織り交ぜ、「ストライク」「ボール」の宣告が感情の起伏そのものに変化していく構成は秀逸を極めました。単なる突飛な設定にとどまらず、審判特有の機敏な動きを完璧に再現した身体表現が、客席に爆発的な笑いを生み出しました。
そして最終決戦の「銀行強盗」では、吉住の真骨頂であるダークな人間心理が炸裂します。突如として銃を突きつけられた銀行窓口の女性が、恐怖を通り越して「自分を選んでくれた」と勘違いし、強盗犯に過剰な愛と母性を注ぎ始めるという倒錯劇。追い詰められた状況下で生まれる哀愁とエゴイズムを巧みな台詞回しで描き切り、テレビの画面越しにも鳥肌が立つほどの緊迫感と笑いを両立させました。
「女芸人の枠」ではなく、当代きってのコント師として正当に評価された瞬間でした。キャラクターに頼り切らず、人間の複雑な内面を喜劇に昇華させた吉住のネタ作りは、賞レースにおけるコントのハードルを一段引き上げたと評されています。
【Bブロックの死闘】Aマッソの「映像漫才」敗退理由と大ブレイク前夜のぼる塾
大会全体のクオリティの高さを象徴していたのが、いわゆる「死の組」となったBブロックの攻防です。その幕開けを飾ったのが、Aマッソ対ゆりやんレトリィバァの一騎打ちでした。
Aマッソが持ち込んだのは、舞台背景にプロジェクターの映像を投影しながら掛け合いを進めるプロジェクションマッピングを取り入れた映像漫才でした。テクノロジーと伝統的な漫才の話芸を高度に融合させた意欲作で、劇場関係者やコアなお笑いファンを驚愕させました。しかし、対戦相手である初代女王ゆりやんレトリィバァの人間味あふれるパワフルなネタの前に、3対4の僅差で惜しくも敗退を喫します。
Aマッソの敗退理由について、審査員の間では「映像の面白さが漫才師本人の熱量を上回って見えてしまった瞬間があった」「舞台上の生身のやり取りを重視した」という議論が交わされました。新しい笑いに果敢に挑んだ姿勢は絶賛されたものの、生のライブ感をどう伝えるかという賞レース特有の壁に直面した形です。
一方、同年にバラエティ番組で一世を風靡していたぼる塾は、Bブロックの最終第4試合に登場。田辺智加のマイペースなキャラクターとあんりの鋭いツッコミを武器にしたテンポの良い漫才を披露しました。結果はすでにゾーンに入っていた吉住の前に1対6で敗れたものの、審査員の久本雅美から1票をもぎ取り、トリオとしての確固たる存在感を全国に示しました。
【審査員一覧と採点基準】プロの目が捉えた「技術と笑いの強度」
「THE W 2020」が高く評価された大きな要因の一つに、審査員陣の顔ぶれと説得力のある講評が挙げられます。大会創設初期に見られた審査基準への疑問を払拭するかのように、劇場やバラエティの最前線で戦う実力派芸人たちが審査員席に並びました。
- 川島明(麒麟):ネタの構造や伏線回収、舞台上の空間の使い方をロジカルに言語化。的確な分析で視聴者の納得感を高めた。
- 田中卓志(アンガールズ):自身もコントと漫才の双方を手掛ける立場から、演者の細かな所作や台本の練り込み度を厳しくかつ温かく審査。
- 哲夫(笑い飯):M-1グランプリ王者としての視点から、ボケのオリジナリティと漫才の純度をシビアに評価。
- ハイヒール・リンゴ:関西演芸界の重鎮として、舞台のテンポ感と観客を惹きつける話術に注目。最終決戦での紅しょうがへの1票は大きな話題に。
- 久本雅美:舞台役者としての経験を活かし、演者の表情作りや感情の乗せ方に深い洞察を示した。
- ヒロミ:テレビの現場感覚と大衆性のバランスを見極め、一般視聴者に近いフラットな視点を提供。
これら6名のプロ審査員に、視聴者投票による「dボタン1票」を加えた計7票システム。芸人審査員の講評が極めて具体的で批評性に満ちていたため、勝敗の行方に明確な理由づけがなされ、大会全体の権威を高める結果となりました。
【ネットの反応と歴代の系譜】単なるバラエティから本格賞レースへと変貌した転換点
大会終了直後のSNSやネットニュースは、吉住の圧倒的なパフォーマンスに対する賞賛で埋め尽くされました。「文句なしの優勝」「ピン芸人であそこまで引き込まれたのは久しぶり」「吉住の演技力がエグすぎる」といった声が相次ぎ、Twitter(現X)のトレンドを独占しました。
同時に、惜しくも1回戦で散ったAマッソの挑戦的なネタに対しても「漫才の概念を広げた」「一番ワクワクした」と熱烈な支持が寄せられ、従来の「女芸人ならではの自虐ネタ」から脱却した、純粋なクリエイティビティの激突として好意的に受け止められました。
| 回 | 開催年 | 歴代優勝者 | 大会の主な特徴・トレンド |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 2017年 | ゆりやんレトリィバァ | 大会創設。多彩なジャンルが混ざり合う手探りのスタート |
| 第2回 | 2018年 | 阿佐ヶ谷姉妹 | ベテランの安定感と歌ネタが光るハートフルな激戦 |
| 第3回 | 2019年 | 3時のヒロイン | トリオによるリズミカルなコントで新世代の台頭を印象づける |
| 第4回 | 2020年 | 吉住 | 緻密な脚本と狂気の演技力が評価され、本格賞レースへと進化 |
| 第5回 | 2021年 | オダウエダ | 不条理コントの極致。審査員の好みが真っ向から分かれる激闘 |
| 第6回 | 2022年 | 天才ピアニスト | 漫才・コント両刀の圧倒的な完成度で順当勝ち |
| 第7回 | 2023年 | 紅しょうが | 2020年の雪辱を果たし、5度目の決勝挑戦で念願の女王へ |
歴代の優勝者を振り返っても、2020年大会は明らかに潮目が変わった年でした。この大会で吉住が示した「ネタそのものの絶対的な面白さでねじ伏せる」という基準は、その後のオダウエダや天才ピアニスト、そして2023年にリベンジを果たした紅しょうがへと受け継がれていくことになります。
【THE W 2020】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:THE W 2020の優勝者は誰ですか?優勝賞金はいくらでしたか?
A1:プロダクション人力舎所属のピン芸人・吉住が優勝しました。獲得した優勝賞金は1000万円で、副賞として日本テレビ系の人気番組への出演権や冠特番の放送権利などが授与されました。
Q2:最終決戦における審査員の投票内訳と票数はどうでしたか?
A2:最終決戦は吉住(コント)と紅しょうが(漫才)の一騎打ちとなり、吉住が6票、紅しょうがが1票を獲得して吉住の圧勝となりました。紅しょうがに投票したのはハイヒール・リンゴで、ヒロミ、久本雅美、田中卓志、哲夫、川島明、そして視聴者投票の計6票が吉住に投じられました。
Q3:スパイクが出場を辞退した理由と、繰り上げ出場した芸人は誰ですか?
A3:スパイクは決勝直前にメンバーの新型コロナウイルス感染が判明したため、無念の辞退となりました。これに伴い、準決勝の審査結果で次点となっていたターリーターキー(プロダクション人力舎)が繰り上げで決勝Aブロックに出場しました。
まとめ:吉住と紅しょうがの現在を決定づけた「2020年の原点」
「THE W 2020」は、単なる女性芸人のバラエティフェスティバルから、M-1グランプリやキングオブコントに比肩するシビアなネタバトルの最高峰へと脱皮を遂げた記念碑的な大会でした。
女王となった吉住は、その後もドラマや単独ライブ、バラエティ番組で唯一無二のポジションを確立。一方、決勝で敗れ悔し涙を呑んだ紅しょうがも、東京進出を経て2023年大会で見事に王座を掴み取りました。あの日、スポットライトの下で繰り広げられた真剣勝負は、彼女たちのキャリアを押し上げただけでなく、お笑い界全体のコント・漫才の地平を確かに押し広げたのです。 (出典: the w 2020(Yahoo!ニュース))